宅建の資格を持っていて不動産業を始めようと思うけど開業の仕方がわからなかったり、必要資金があまりない人が個人で不動産業をどうしたら始められるのか?書いていきたいと思います。
結論から言うと自宅で開業できれば200万円あれば開業まではできます。
あくまで、個人で費用をかけずに開業する方法ですので事務所を借りたり、法人登記したり、従業員を雇う予定でしたらこの限りではありません。
詳しく書いていきますので参考にしてください。
また、不動産を営業するには宅建資格は必須となっていますので宅建資格を取得していることを前提にしています。
自宅を事務所にするための条件
自宅を事務所として開業できる条件で住居部分の出入り口と事務所の出入り口は分けなければならないとよく書かれていますが、都道府県によって出入り口は一緒でもよかったり、勝手口や窓から出入りできればよかったりすることもあります。
マンションだから開業を諦めていた人も、一度問い合わせて確認してみましょう。
自宅が賃貸の方は大家さんの許可が必要ですので確認しておきましょう。
開業時に必要なもの
固定電話とFAX、PC、コピー機は必ず用意しておきましょう。
都道府県によって固定電話とFAXがないと許可がでないこともありますが、広告を掲載する時、問い合わせ先が携帯電話より固定電話の方が安心感がありますので必ず用意するようにしましょう。
PCはホームページの開設、図面や契約書の作成、物件情報の検索,物件写真の加工などで使います。
不動産協会・不動産保証協会への入会費用
不動産を開業するには供託所に1000万円を供託するのですが不動産協会に入会すれば返済業務保証金分担金として60万円を納付すれば営業保証金の代わりとすることができます。
不動産協会はハトのマーク(全国宅地建物取引業協会連合会)とウサギのマーク(全日本不動産協会)の不動産協会がありますが、ウサギのマークの方が諸費用が安いので個人で費用をかけずに開業するならウサギのマークの不動産協会がいいと思います。
入会月によって諸費用が変わりますが、入会金と年会費合わせて最大170万円がかかってきます。
二年目からの諸費用は8万円くらいです。
各都道府県の不動産協会で年会費などが違ったり、入会金無料のキャンペーンをしているところもありますので各都道府県の不動産協会に問い合わせて確認してください。
必要資金を抑えるために創業支援の助成金を活用する
自治体によって創業支援の助成金制度がありますので各自治体に確認しておきましょう。
助成金は開業資金として事務所の改装費(内装や外装、看板の製作費)や広告宣伝費(ホームページ開設費、チラシの製作費など)、備品購入費(電話機、コピー機、エアコン、事務用品など)が支給され返済する必要がありませんので必ず活用するようにしましょう。
自治体により補助金額や助成するための条件、手続きなど様々なので各自治体で確認して補助金がもらえるタイミングで開業するようにしましょう。
不動産を営業するまでの流れ
自宅で不動産が開業できる条件が確認できた方は宅建業の免許の申請をしていきましょう。
免許申請から営業開始までは45日から60日くらいです。
宅建業の免許申請
各都道府県の住宅課のホームページで宅地建物取引業者免許申請書をダウンロードするか住宅課まで取りにいきましょう。
必要事項を記入し、必要書類と一緒に住宅課の窓口に提出します。
申請手数料として33,000円の支払いが必要となります。
審査の期間は書類の受理後30日前後です。
各都道府県の不動産協会による事務所調査
宅地建物取引業者免許申請書が受理されたら各都道府県の不動産協会へ入会の申込みをし、不動産協会による事務所調査と面接をしてもらい、入会審査になります。
宅建業の免許の審査が終わるまでに事務所調査をしてもらっておくことで開業までの期間を短縮できます。
入会諸費用納付
入会の承認後、入会諸費用を納付するのですが宅地建物取引業者免許の通知が届くまで返済業務保証金分担金の供託ができないので、免許の通知が届いてから入会諸費用を納付することになります。
入会諸費用納付後、保証協会から分担金を法務局へ供託してもらい、不動産協会が住宅課へ供託届出書を提出します。
営業開始
免許証が交付されたら税務署に開業届けを提出し、営業開始となります。
税務署への開業届けは提出するだけなので不備がないよう、前もって税務署で記入項目などを確認しておくといいでしょう。
まとめ
都道府県によって開業できる条件が違うので自宅で不動産を開業できる条件を確認してから、開業準備に取り掛かりましょう。
どのような条件で開業の助成金が出るのかも自治体に問い合わせて損をしないようにしましょう。
宅地建物取引業者免許の通知が来るまでは返済業務保証金分担金の供託ができないので事務所の調査などできる手続きまでは終わらせておきましょう。